近年の日本では、キャッシュレス決済が急速に普及し、クレジットカードを利用する機会が増えています。

お会計がカード1枚で簡単に終わるだけでなく、使い続けるとポイントが貯まり、お得にショッピングができるところも魅力的ですね。

日本に住んでいる外国人の方のなかにも、クレジットカードを作りたいと考えている人が多いはずです。しかし、日本人と比べるとクレジットカード会社の入会審査が厳しく、カードを作れない方も少なくありません。

そこでおすすめなのがデビットカードです。クレジットカードとほとんど変わらない機能が使えて、比較的簡単に手に入ります。また、クレジットカードの審査に落ちた人でも作ることができます。

本記事では、在留外国人がデビットカードを作るときに必要な条件と、カードを使うことによるメリット・デメリットを解説していきます。

デビットカードとは

デビットカードとは、銀行口座に直接紐づいているカードのことを指します。決済と同時に口座から利用額が引き落とされる、即時決済という仕組みを採用しています。

VISAやJCBと提携しているため、口座残高や利用限度額の範囲内であれば、クレジットカードのような使い方ができます。

主な特徴としては、3つあります。

デビットカードの主な特徴3選

審査不要で作ることができる

自身の残高から利用額を引き落とす仕組みになっているため、原則として審査なしで作ることができます。

日本に滞在している期間が短いワーキングホリデーや、収入制限がある留学生、信用情報に傷がついている外国人などは、日本で銀行口座を開設し、そこに紐づけることによって、カードを作成できます。

ポイント還元やキャッシュバックなどの特典が豊富

ほとんどのデビットカードは、クレジットカードと同じように、ポイント還元やキャッシュバックなどの特典が豊富にサービスされています。

貯めたポイントなどは、特定のお店や商品などの決済にあてることができます。また、マイルや賞品に交換することができます。

そのため、現金決済よりもかなりお得にショッピングができます。

使いすぎることがない

デビットカードの引き落とし対象は、そのカードが紐づけられている口座のみなので、その残高以内の金額しか使うことができません。

そのため、口座の残高を超えてカードを使い続けるということがなく、浪費を心配する必要がありません。クレジットカードに比べて出費を抑えやすいので、就労制限がある留学生にいいですね。

キャッシュレス決済のなかでは、比較的自分で意識して浪費を抑制できる手段と考えられます。

デビットカードとクレジットカードの違い

違い一覧表

デビットカードクレジットカード
必要条件銀行口座の開設銀行口座の開設

年収・職業審査の合格

引き落としのタイミング即時
年齢制限あり(15歳以上)あり(18歳以上)
利用可能額口座残高以内

利用限度額以内

利用限度額以内
ポイント還元ありあり
キャッシング機能なしあり
分割払い機能なしあり

上は、デビットカードとクレジットカードの違いを表にまとめたものです。

先ほども説明したように、主な違いとしては、カードを申請するときの年収・職業審査の有無、引き落としのタイミングがあります。

それ以外の違いは、以下のものがあります。

見落としがちな違い3選

カードを持てる年齢

クレジットカードは18歳以上の大学生からしか持てませんが、デビットカードは15歳以上の高校生から持つことができます。

早いうちからキャッシュレス決済に慣れておくと、将来必要なマネーリテラシーの習得につながります。

キャッシング機能の有無

ATMで現金の借り入れができるキャッシング機能。クレジットカードでは利用できますが、デビットカードでは利用できません。

基本的にデビットカードは、講座残高から代金を引き落とす一括払いのみなので、借金することなどはできません。

分割払いの有無

分割払いの機能に関しても、違いがあります。

クレジットカードの場合、カード会社が代金を一時的に立て替え、後に利用者から回収する仕組みなので、分割払いでの支払いが可能です。

デビットカードは、カード会社が利用者の口座から店舗の口座に代金を移動させるだけで立て替えをしないため、分割払いに対応できないのです。

デビットカードのメリット・デメリット

デビットカードのメリット

収入・職業審査不要で、留学生でもすぐに作れる

デビットカードは口座開設と同時に、オンラインで発行申し込みができます。

年齢制限もクレジットカードより低く、高校生からでも使用できるため、手軽なキャッシュレス方法として活用することができます。

海外での利用も可能

一時帰国や海外旅行のときにも使うことができます。

海外での現地通貨の引き出しにかかる手数料も、両替所の手数料より安い場合が多いため、お得に現地通貨を増やすことができます。

浪費を防げる

カードを利用した直後に代金が引き落とされるため、口座残高をリアルタイムで把握することができます。

そのため、クレジットカードのように使いすぎて支払えなくなる心配がなく、現金決済の感覚で使えます。

デビットカードのデメリット

分割払いやリボ払いなどの複数の機能が使えない

分割払い、リボ払い、キャッシングの機能が使えません。

クレジットカードのような信用取引がないため、前借りなどはできませんが、この機能制限が使いすぎを防いでいるとも考えられますね。

一部の支払いに利用できない

ガソリンスタンドや高速道路、電気・ガス・水道の公共料金、携帯電話料金などの一部の支払いに利用できない場合があります。

理由としては、決済するときに口座残高の確認ができないことが多いためです。

おわりに

いかがでしたか。在留外国人の方でも、日本で口座を開設すれば、デビットカードが作れることがわかりましたね。

口座を開設するには、銀行に「在留カード」または「特別永住者証明書」を持っていく必要があります。その後、対面でもオンラインでもデビットカードの申請をすることができます。

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