訪日・在留外国人の市場が成長市場であることはいうまでもありません。新規市場を攻略するにあたり、欠かせないのが商品・サービスを実際に顧客になり得る人たちに利用してもらい、感想を聞く、あるいはその人たちが日常生活の中で感じている課題を洗い出すことです。

その顧客になり得る人たちとして「一定条件に基づき任意に抽出した調査対象のグループ」を”モニター”と呼びます。外国人市場の攻略が目的である以上は、モニターは必然的に外国人であることが必要です。

日本の会社が外国人にモニター調査を依頼するには、いくつか方法があります。本記事ではそもそもモニター調査はいつやるものなのか? から具体的なモニターを募集する手法まで、徹底的に解説を行います!

モニター調査の手法の選定と流れ

モニター調査に「定量調査」と「定性調査」の2種類の手法に分類されます。
それぞれの手法の特徴と選定の方法について解説します。

定量調査

定量調査は「収集されたデータを数値化し統計的に分析する」ことを目的とした調査手法です。選択式のアンケート調査がもっとも代表的な手法といえるでしょう。モニターに「はい or いいえ」や「もっともあてはまる・どちらでもない・まったく当てはまらない」といった選択肢に回答をしてもらい、数値としてデータをアウトプットします。

性別・国籍・使用言語・居住地域などのモニターの属性によって、回答の傾向がどれだけ異なるかを数値で表出するのが目的です。

定性調査

定性調査は「対象者から得られる生の言葉や行動を観察する」ことを目的とした調査です。
「はい or いいえ」で答えられない設問を中心に行い、モニターの思考やある事象の原因を深掘りを行います。代表的な手法としては「グループインタビュー(座談会)」「デプスインタビュー(1対1)」が挙げられます。

グループインタビューでは複数人が参加することにより、場の雰囲気が活発になり予期していなかった意見を導き出しやすい、後者は周囲の意見に流されず丁寧に設問をすることができるという特徴があります。
また、アンケートの記述式の設問も、一種の定性調査であるといえるでしょう。

定量・定性調査の運用

2種類の調査手法は組み合わせて使うことで、最大限に効果を発揮します。一般的によくみられるパターンは以下のものです。

パターン1

定性調査で生の情報を取得して仮説を立てる →  仮説により導かれたモニターの傾向が正しいのか統計的に分析

パターン2

アンケートによる定量調査で仮説を立脚し課題を洗い出す → 課題に対するソリューションを生の情報から考察

上述のいずれの場合もサービス・商品の解決したい課題への仮説がどの程度立てられているか? 仮説の種類がどういったものなのかが、手法を選定する鍵となるでしょう。

外国人モニターの募集方法について

1.SNSや外国人コミュニティを活用

FacebookグループやInstagram、外国人向け掲示板などで募集を行います。メリットとしてはSNS投稿や掲示板利用に関しては、無料または安価であるということです。参加を考えている方と直接やり取りができるので、反応をリアルタイムで把握できます。

具体的には「海外版2ちゃんねる」ともいわれるCraiglist(クレイグリスト)では、無料で多くの外国人にモニター募集をかけることができます。

デメリットとしては、時間と労力はある程度かかることでしょう。適切な参加者を一定数見つけるためには、多くのやり取りが必要になります。また匿名で書き込めるような場所では、募集がきたとしても透明性や信頼性が伝わりにくい場合があります。

2.外国人が集まるイベントや施設で直接リクルート

外国人が訪れるイベント(例:国際交流フェア)や語学学校、シェアハウスで直接声をかけることも効果的でしょう。メリットとして現場での募集が可能であるということや、留学生や観光客などの、特定のターゲット層に対してアプローチが可能である、という点があります。

反対にデメリットとしては、規模が限定されることや、イベントが開かれるかどうかタイミングが重要になる、という点があります。

3.大学や語学学校との連携

大学や日本語学校と連携して、外国人留学生の募集をする方法もあります。メリットとしては年齢や学歴が揃ったモニターを集めやすいということや、特定の学校と信頼関係ができれば、継続的にモニターを集めることができることです。

この方法を選ぶデメリットは、大学や語学学校とのリレーションを作る時間がかかる点があります。

4.外国人の専門リサーチ会社を利用する

「外国人専用のモニターサービスを利用する」という方法もあります。調査をしてくれる会社に依頼すれば、モニター募集から、通訳、契約のサポートまで一貫して行ってくれるため、トラブルに巻き込まれることがなく、無理に外国語をもちいる必要もありません。

自分で探すよりも費用が高くなりがちなことが挙げられますが、いくつかの調査会社に問い合わせをしてみて、許容できる金額かどうかを調べてみてはいかがでしょうか。

おわりに

外国人モニター調査の依頼は、自分自身でSNSなどを使って行うことができますが、モニター数が増えるほど自分だけでやるのは時間とコストがかかってきます。

外国人のモニター調査を実施したい、という方は、ぜひ「Guidable Marketing(ガイダブル・マーケティング)」をお試しください。日本でもっとも多くの外国人人材が登録しているともいわれる「Guidable Jobs(ガイダブル・ジョブス)」から、独自のデータを使って、問題を解決することが可能です。

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