日本語学校関係者必見! 職種別で必要な日本語レベルはどれくらい? 在留外国人の日本語教育について徹底解説!
近年、日本に長期間滞在する外国人が増えています。
出入国在留管理庁によると、令和5年末には在留外国人数は341万992人(前年末比10.9%増)で、過去最高を更新しています。
日本政府や関連機関が定期的に行う調査や統計では、日本に住む外国人の中で日本語を学ぶ需要は高まっており、日本語教室や日本語学校の受講者数が増加していると報告されています。
また、日本国内の大学や専門学校、日本語学校などが開設する日本語教育コースや留学生プログラムに参加する外国人の数も増加しています。
目次
日常生活で起こりうる問題
日本語を理解できない場合、以下のような問題が発生します。
医療機関での受診
日本語が理解できないため、医療機関での診療や医師とのコミュニケーションが困難な場合があります。これにより、症状や治療方法の誤解、適切な医療サービスの受け漏れが生じることがあります。
また、患者が医療情報や医療システムについて正確な情報を得られない場合があります。
住居探し
住居探しに必要な情報が日本語で提供されており、掲示板や不動産のウェブサイト、チラシなどに掲載される情報を理解することが難しくなります。
また、不動産契約や賃貸条件などの多くの契約書が日本語で提供されるため、言語の壁があると契約内容を理解することができずに、重要事項や責任の範囲を把握できない場合があります。不動産業者とのやり取りが円滑に行えず、希望条件や質問に対する適切な回答が得られないため、希望する住居を見つけることが難しくなります。
加えて、もし希望通りの住居を見つけられたとしても、家主や隣人とのコミュニケーションが困難で問題が解決されないまま残る可能性があり、住居内でのトラブル解決が難しくなります。
地域社会への参加
言語の壁があると、地域の住民や地域団体とのコミュニケーションが困難になります。情報交換や意見交換が円滑に行えないため、地域社会への積極的な参加が難しくなります。
また、地域で提供される情報が主に日本語で提供される場合、外国人にとっては情報へのアクセスが制限されることがあります。これにより地域のイベントやサービスについての情報を得ることが難しくなり、地域のイベントなどに参加することができなくなります。
加えて、地域社会においては、特定のルールやマナーが存在することがあります。しかし、言語の壁がある場合、これらのルールやマナーを理解し適切に遵守することが難しくなり、地域に中々馴染めないということが起こります。
特に、子どもを日本の学校に通わせる場合には、防犯のために地域住民と最低限交流する必要が出てくるため、コミュニティに馴染んでおくことはとても重要になってきます。
日常生活でのコミュニケーションを円滑にするために、日本語を学習することは欠かせないものになってきます。コロナ禍があけてインバウンド需要が特に増加してからは、政府や民間企業による多言語対応サービスなどが一般的なものとなってきましたが、まだまだ対応しきれていない地域も多いです。
そのため、在留外国人自身が日本語を学んでおく必要があります。
それぞれの職種で必要な日本語レベル
日常生活だけでなく、仕事においても、日本語を理解できることは重要です。それぞれが就いている職によって、求められる日本語レベルが変わってきます。
職種別に求められる日本語レベルは、以下のようになります。
製造業・工場労働者
基本的な日常会話や作業指示を理解できる程度の日本語能力が求められます。具体的な作業手順や安全指導を理解できることが重要です。
建設業・建築労働者
現場でのコミュニケーションや安全指導を理解できる程度の日本語能力が求められます。図面や指示書を読み取り、作業に適切に反映できることが重要です。
介護職・看護助手
患者や利用者とのコミュニケーションが必要なため、日常会話や基本的な医療用語を理解できる程度の日本語能力が求められます。患者の状況や医師からの指示を適切に伝えることが重要です。
飲食業・接客業
顧客とのコミュニケーションが中心となるため、基本的な日本語会話能力が求められます。メニューの説明や注文の受け付け、問題解決などができることが重要です。
事務・オフィスワーク
文書の作成や電話応対、社内コミュニケーションが中心となるため、ビジネス日本語や基本的な業務用語を理解できる程度の日本語能力が求められます。
教育業・教員
学生や生徒とのコミュニケーションが必要なため、教育関連の日本語表現や指導用語を理解できる程度の日本語能力が求められます。
特に人手不足と言われており、外国人採用が積極的に進んでいる製造業、建設業、飲食業(出典: 経済産業省)では、求められる日本語レベルが日常会話レベルになってきます。
そのため、これから日常会話レベル以上に話せる外国人従業員の需要が増加すると考えてよいでしょう。
おわりに
本記事では、日本語の理解不足によって生じる問題と、職種別に求められる日本語レベルについて解説してきました。
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