韓国に日本ブーム到来!観光客増加の理由&需要を完全解説!韓国人観光客に今人気のものとは?
2024年、日本を訪れる韓国人観光客が増えています。日本政府観光局の調査では、同年5月だけで約74万人もの韓国人が訪日しており、国別の訪日観光客数1位の国となっています。なぜここまで観光客数が増えたのでしょうか。本記事では、韓国人観光客増加の詳しい理由と、需要を解説していきます。
なぜ観光客が増えたのか?
理由は大きくわけて3つあります。
日韓関係改善の影響
ユン・ソクヨル大統領を中心とした韓国政府の対日政策の変化が、韓国国内での日本のイメージを変えています。ユン大統領は、以前までの政府が日韓関係のこじれを放置していたことを非難し、日本の文化に慣れ親しんでいる次世代の若者たちへのための策を講じています。
特に、2023年の日韓首脳会談で約12年ぶりとなる訪日を実現させ、両国の外交関係の改善につなげました。これは「ノージャパン」不買運動の沈静化にも大きな役割を果たし、韓国の若者が日本に対して持っていたネガティブなイメージを取り除くことができました。
これによりユン政権以降の韓国では、「ノージャパン」と対比になる「イエスジャパン」現象が巻き起こっており、食や音楽などの日本文化の人気が高まっています。
円安・地理的な影響
過去に例を見ないほど円安が進んでいることも大きな理由です。
韓国では日本の化粧品やウィスキーの人気が高いのですが、国内で買うとすこし値段が張るため、日本に来て買う人も多いそうです。「わざわざ買いものをするためだけに旅行に来るの?」と思われる方もいらっしゃると思います。
しかし、先ほど書いたように円安で日本旅行がしやすいということに加え、日本行きの便は格安のLCCが多いというコスパの良さ、また飛行機で3時間もかからずに行けるという気軽さから、日本へは旅行に来るのではなく、日常の延長として来ているという意識が強いのです。
日本で買いものをするときにも、お土産として買うというよりも「これとこれがなくなったから買いに行こう」というような考え方の人が多いのでしょう。
実際に、韓国人観光客は他の国からの観光客にくらべて滞在期間が短く、観光のリピート率は高いという統計が出ています。これはいつでも来られるという気軽さのあらわれといえます。
韓国のZ世代の影響
最後に、韓国のZ世代の影響があげられます。日本に対してのネガティブなイメージが強い上の世代に対して、若い世代は日本の文化や製品に好意を持っているそうです。
こういった世代は歴史や外交上の問題を気にかけるよりも自身の満足感を重視しており、日本への抵抗がほとんどありません。それどころか、積極的に日本文化を取り入れる傾向が強く見られます。
例として、2023年にはBTSのジョングクが日本のアーティスト・imaseの楽曲である『NIGHT DANCER』をライブ配信で絶賛したことを皮切りに、J-popが韓国社会で大流行する「J-wave 2.0」という現象が起こりました。
ほかには、日本のキャラクターが人気を博しています。2023年8月には、韓国の大人気メイクブランドである「rom&nd」でサンリオのマイメロディとクロミがコラボした商品を発売したり、有名k-popアイドルがクレヨンしんちゃんのスマホケースを愛用していたりなど、日本生まれのキャラクターがすっかり浸透しています。
日本で大人気の「ちいかわ」や「おぱんちゅうさぎ」も、韓国限定のグッズが販売されたり、期間限定のカフェがオープンしたりなど、韓国で愛されるキャラクターになっています。
食の面では、もともと韓国人気が高かったとんかつや焼き鳥などの従来の日本食の店の増加だけでなく、「店内では日本語で話す」というユニークなルールの日本風居酒屋がオープンしています。
韓国人観光客マーケットが取り入れやすいビジネス・商品は?
ここからは、特に韓国人観光客に向けて特化できる具体的なビジネスや商品について詳しくお話します。
飲食
日本食は韓国で特に人気が高いです。先ほど挙げたとんかつや焼き鳥以外にも、油そば、牛かつ、ラーメンなどがあります。
具体的な店名では、一蘭が日本旅行に欠かせない、というレベルで人気が高まっています。理由としては、k-popアイドルが一蘭を食べる姿をSNSに載せていることが大きいです。IVE、SEVENTEEN、aespaなどの超有名アイドルが次々と一蘭を訪れ、インスタやYouTubeのvlogを通じて投稿したことにより、韓国内でブームを巻き起こしています。
また、カスタムの自由度の高さだったり、仕切りを設置してラーメンに集中できるようにしたりなどの、韓国にはないユニークな仕組みが好評のようです。
ほかには、原宿にある牛かつ屋も同じような理由で人気があります。レアの状態で出てくる牛かつを鉄板で自分の好みに焼いて食べるスタイルは韓国では体験することができないため、人気スポットとなっています。
このようなレストランだけではなく、日本風のカフェもとても人気があります。特に、純喫茶などの日本の小説に出てくるようなカフェに行きたがる人が多いです。木造建築やレトロな内装など、食事よりも雰囲気を楽しみたい・写真をたくさん撮りたいという人が日本でのカフェ巡りをするそうです。「日本のこのお店ならでは」のサービスや雰囲気を体験することが、飲食店の人気の核だと言えますね。
ドラッグストア
美容品を手軽に買えるドラッグストアに行くことも、日本に来る目的のひとつです。
先ほど書いたように、韓国では日本の美容品の人気がとても高いです。ただ、そのぶん韓国国内だと値段が日本の5倍ほどするため、旅行でドラッグストアに行って買いだめするそうです。具体的な商品名でいうと、SENKAの「パーフェクトホイップ」、石澤研究所の「毛穴撫子 お米のシートマスク」、久光製薬の「サロンパス」などがあります。やはりその品質の良さで人気になっているとのことです。
また、ドラッグストアで売られているチョコのお菓子なども、ばらまき用のお土産として人気があるそうです。
酒類
酒類も日本のものが人気です。特に日本産のウイスキーやハイボールは昔から人気が高く、韓国でも似たようなものが作られていますが、やはり他の商品と同じように、旅行に来て買う人が多いそうです。
具体的には、サントリーの「角ハイボール」の瓶が最近人気のようです。味に加えて、瓶のレトロな見た目が韓国の若い世代にうけています。瓶だけでなく、ほろ酔いなどの缶のお酒も、ジュース感覚で飲めるということや缶のデザインがかわいいといった理由でよく購入されています。
まとめ
これまで韓国人観光客の増加理由と需要を紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。ほかにも「具体的にどのような地域・商品がどの国からの観光客に人気なのか知りたい!」というようなことがあれば、Guidable Research(ガイダブル・リサーチ)を試してみてください。
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